【長文対策】「スキャニング」ってやらないとダメ?

この投稿でわかること
1.「スキャニング」とは?
『スキャニング』は、英文をなるべく訳さず、サッとチェックして推測する(=スキャンする)テクニックです。
ただし「読む」とは少し違うので、すぐにはできるようにならないかもしれません。
中学や高校の授業のように日本語に訳しながら英語を理解しようとしてしまう方も、多いと思います。
意外と知られていないのですが、スキャニングは、TOEFL、IELTS、TOEICのリーディングには必須のテクニックです。
スキャニングしないと時間が足りなくなってしまうなど、スコアが伸び悩む原因となりますので、焦らず、しっかりと身につけていくことが大切です。
スキャニングのやり方
まずは、固有名詞のスキャニングです。
- 「人名」(特に、◯◯教授、◯◯社長、などの重要人物)
- 「大学名」
- 「会社名」
といった単語は、最初にスキャンすべき重要な情報です。
(固有名詞は大文字から始まっているので、文の途中にあっても見つけやすいですよね!)
その周辺には、必ず答えのヒントとなる記述があります。
※ちなみに、答えが、そっくりそのまま載っているわけではありませんので注意してくださいね。
また、
- 「年代」:◯年、世紀、など
- 「多い」:many, much、何十年も、何百人も、など
- 「少ない」:few, little、hardly、no〜、never、など
に関する単語も、同じく重要な情報です。
素速くスキャンしましょう!

「見つける」イメージ。
2. TOEFL, IELTS, TOEIC 長文セクションの時間配分
TOEFL、IELTS、TOEICのリーディングは、なるべく一問一問に「時間をかけない」という鉄則があります。
テスト後半にも簡単な問題がありますが、いくら簡単な問題でも、テスト前半に時間をかけすぎてしまっては加点はできません。
簡単な問題さえ「確実に」解くことができれば、誰でも、最低ラインの合格点は取ることができます。
では、TOEFL、IELTS、TOEICリーディングの、時間配分について見てみましょう。
TOEFL TOEFL iBTリーディング時間配分
- 長文 3つ
- 問題数 30問
- 制限時間 54分
- 1問当たり 1.8分
TOEFL ITPリーディング時間配分
- 長文 5つ
- 問題数 50問
- 制限時間 55分
- 1問当たり 1.1分
IELTSリーディング時間配分
- 長文 3つ
- 問題数 40問
- 制限時間 60分
- 1問当たり 1.5分
TOEICリーディング時間配分
- 長文 短いものも含め、複数の文書が多数ある
- 問題数 54問
- 制限時間 およそ50分
- 1問当たり 0.9分
このように、TOEFL, IELTS, TOEICのリーディングセクションは、平均1問1分程度で解かなければなりません。
もちろん、早く解ける問題もあれば、解くのに時間のかかる問題もありますが、英文を1つ1つ日本語に訳しながら理解していく時間などないことが分かります。
そこで、『スキャニング』をして、素速く解いていかなければならないというわけです。
スキャニングを身につけると、簡単な問題は「正確に」、そして、少し難易度が高い問題でも「素速く」解けるようになります。

多い傾向にあります。
3.「スキャニング」した情報をメモする
メモ取り可能なテストでは、必ずメモを取りましょう。
人の記憶力は正確さに欠ける上、覚えておける量には制限がありますので、メモ取りは非常に重要なスキルです。
TOEFL ITPのメモ取り
TOEFL ITPはペーペー版のテストなので、問題用紙のキーワードにアンダーラインを引きます。
以前はメモ取り禁止でしたが、ルールが変わり、現在は可能です。(2023年現在)
TOEFL iBTのメモ取り
TOEFL iBTはコンピュータ版テストなので書き込みはできませんが、メモ用紙が使えます。
重要度の高い単語のみ、書き取る練習をしましょう。
IELTSのメモ取り
IELTSのペーパー版テストでは、問題用紙のキーワードにアンダーラインを引きます。
コンピュータ版の場合は、メモ用紙に重要度の高い単語のみ、書き取ります。
TOEIC L&R
TOEIC L&Rは、残念ながら、書き込みもメモもできません。
TOEICに限っては、別のスキルを習得せざるを得ないと言えます。

4. パラフレーズの「スキャニング」
TOEFL、IELTS、TOEICのリーディングでは、重要なキーワードはどれも言い換えをされ、パラフレーズとなって繰り返し記述されます。
多くの加点ポイントを目指すなら、このような、さらに詳しく記述してあるパラフレーズをスキャニングすることが必要です。
具体的には、
- 「+の要素」→ 幸運なことに=発見した、など
- 「−の要素」→ 〜に終わった=失敗した、など
- 「?で終わる文」→ ◯◯教授の懸念=なぜ〜なのだろうか?、など
このような言い換え=パラフレーズは、答えのヒントとなる大切なキーワードです。

基本の単語力は必須です。
5.「木問題」に活用してスコアアップ!
さらに、スキャニングで分かる情報は、『木問題』のヒントとなります。
『木問題』とは、
- 「◯◯さんは、なぜ〜しようとしたのですか?」
- 「◯◯での研究は、どのように市民にとって役立ったのですか?」
- 「◯◯年代の前半に起きた改革は、誰に対して行われましたか?」
など、いわゆる「5W1H」を問う問題です。
主題を問う『森問題』に対し、『木問題』は数が多いです。
つまり、スキャニングができるようになれば、リーディング全体のスコアが上がる可能性が高いのです。
TOEFL, IELTS, TOEICを受ける人は、スキャニングを習得し、一問でも多く「正確に」問題を解きましょう。
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