【中級】英語イップス3
日本から英語には訳せない
先日、とあるシンポジウムで通訳をさせていただきました。
英語から日本語、日本語から英語の二種類です。
ちなみに、通訳をするには、特殊な技能が必要です。
今回は、私が学生時代から親しむアート関連のシンポジウムだったので、あらかじめ多少の知識があり助かりました。
もし、これがITや考古学のシンポジウムだったら、どうでしょう?
まったく知識のない分野を通訳するには、まず分野の学習から始めなくてはなりません。
もちろん、プロの通訳なら話は別です。
しかし、何年も訓練を積んだプロの通訳でも、地名や人名などの固有名詞はあらかじめ打ち合わせで確認します。
つまり、英話ができるからといって、通訳ができるわけではありません。
それを考えると、一般の英語ラーナーが「日本語で考え、訳して英語で話す」ことは、まず無理だと考えた方が良さそうです。
”一人通訳”が英語イップスの原因
一方で、頭の中の日本語を英語に訳そうとする”一人通訳”におちいる人が、とても多いです。
「思うように英語で話せない」と訴える人のほとんどが、日本語で考え、英語に訳して話そうとしています。
もちろん”一人通訳”はとても難しく、英語初級者のみならず中級者でも、なかなかできないと思います。
ハッチでは、このように”一人通訳”で会話ができなくなってしまうことを、英語イップスと呼んでいます。
イップスとは、スポーツ選手が精神的な理由で、突然パフォーマンスができなくなるという症状です。
イップスのスポーツ選手は、これまでできていたことが、突然できなくなります。
しかし、英語イップスは、できないことを「できる」と信じきってしまっている状態です。
英語イップスの見分け方法
例えば、外国人の同僚や先生に「雨降りそうだね。傘持ってきた?」と聞かれたとします。
「朝は晴れてたからな。持ってこようと思ったけどないんだよね。持ってこればよかった!」と言いたいとします。
まず、「朝は晴れてたからな。」から言おうとする人は、英語イップスの可能性が高いです。
残念ですが、日本語を、そのまま英語に訳すことはあきらめましょう。
代わりに、「いいえ、持ってきませんでした。」と答えられる人は、英語イップスではない可能性が高いです。
英語には、『肯定文』『疑問文』『疑問文』の三種類があります。
この場合の『疑問文』「傘持ってきた?」には、まず『否定文』「いいえ、持ってきませんでした。」で受け答えるのがポイントです。
相手の話をよく聞いて受け答えする
先日も、中級ラーナーから「スピーキングが苦手」という相談を受けました。
よくよく聞いてみると、やはり「自分の言いたいことを英語で言えない」と言います。
このような英語イップスの人は、特に相手の話す英語をよく聞き、その受け答えができるようになりましょう。
多くの日本人にとって、英語を話すことは、そんなにシンプルなことではありません。
もっともっと、特別なはずです。
まず相手の話に受け答えができれば、自然と「自分の言いたいことを言う」ことはできるようになります。
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