「分詞構文」が苦手な人へ:形容詞的分詞との違いを理解すれば怖くない!

分詞構文とは?

「分詞構文」という言葉を聞くと、難しいと感じる人も多いと思います。生徒さんの中にも分詞構文が苦手な人は非常に多く、そのような方は決まってリーディング読解が苦手です。

分詞構文とは、「副詞節」を短くした形です。

例)

When I heard the news(副詞節), I was surprised(主節). そのニュースを聞いて私は驚いた。

分詞構文:
Hearing the news, I was so surprised.
→ I was so surprised, hearing the news. ※位置はどちらでもOK

ここでは when I heard が短縮されて Hearing(現在分詞)〜 に変わっています。
このように分詞構文は、「~するとき」「~して」「~しながら」といった副詞的な意味を引き継いでいるのがポイントです。

「形容詞的分詞」とのちがい

分詞構文とよく混同されるのが、「形容詞的分詞」です。
どちらも動詞の〜ing(現在分詞)や〜ed(過去分詞)の形を使いますが、修飾する対象がまったく違います。

  • 形容詞的分詞:名詞を修飾 → 形容詞的
    例)The crying baby is hungry.
  • 分詞構文:文全体(主節)を修飾 → 副詞的
    例)Hearing the baby cry, I went to help./I went to help, hearing the baby cry.

※形容詞的分詞は「どんな人・どんなもの(名詞)」を修飾するのに対して、
分詞構文は「どういう状況で?」「なぜ?」「いつ?」など、動作の背景や理由(文全体)を修飾します。

分詞構文が使われる主なパターン

分詞構文は、文脈によってさまざまな副詞節の意味を表します。表すことができる副詞節は、主に下記の4つです。

  • 時:「〜するとき」「〜する間」など
  • 理由:「〜なので」
  • 条件:「もし〜なら」
  • 付帯状況:「〜して」

※「時」を表す分詞構文は接続詞がつくこともあります。
例)While walking through the campus, I met my professor.(キャンパスを歩いているときに、教授に会った。)

分詞構文を読むときは、文脈から意味を補うと理解しやすくなります。

TOEFL英文では副詞節は「後半」に置かれる

英語の文では、副詞節は文頭にも文末のどちらにも置けますが、
TOEFLのようなアカデミック英文では文末に置かれることが圧倒的に多いです。

というのも、
「メインの情報(主節)」→「 背景や理由(副詞節)」
という順で書くのが学術的英文の基本だからです。まず主節で中心の内容を理解し、そのあとで分詞構文で補足的な情報を読む、というのが自然な流れです。

分詞構文も副詞節を省略した形なので、位置の傾向は同じです。
TOEFLリーディングでは、分詞構文が主節のあとに置かれ、原因・結果・補足を説明するケースが非常に多く見られます。

例)
The experiment was repeated several times, showing consistent results.
(その実験は何度も繰り返され、結果は一貫していた。)

※逆に分詞構文が文頭にくると、やや不自然で、主旨の焦点がぼやける印象になります。(Showing consistent results, the experiment was repeated several times.)

まとめ

TOEFL読解での実践ポイント:

  • まず主節を読んでメインの内容をつかむ。
  • 文の後半にある分詞構文は「理由・結果・補足」を説明していると意識する。
  • 文頭に分詞構文がある場合は、特別な強調・対比の意味をもつことが多いので注意。

「文の後半で補足的に使われる」という構文上の位置を意識すれば、読解力も得点力も大きく変わります。
文を「短く、流れるように」つなぐための英語独特の構造である必須のTOEFL文法、分詞構文は必ず理解しておきましょう!

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