エリン・メイヤー著の啓発本、『異文化理解力』を読んでいます。

エリン・メイヤーは、フランスとシンガポールにあるINSEADというビジネススクールで教授を務めるアメリカ人です。
「ビジネスパートナーの出身国や文化の違いを考えながら行動し、異文化間でよく起こる仕事上のトラブルをなくしていこう」といった趣旨の内容で、世界で活躍する日本人のバイブル的な本になっているとのこと。

この本を読んで興味深かったのが、我々日本人にとってなじみの深い、アメリカ文化と日本文化の分類の違いです。

日本→ハイコンテクスト(言葉の裏が多い)で、間接的なネガティブフィードバック
アメリカ→ローコンテクスト(言葉の裏が少ない)で、直接的なネガティブフィードバック

確かに、「日本人にとってアメリカ人の言うことは率直すぎるように感じる」という話はこれまでもあった気はしますが、その原因はここにありました。

日本人にとって、仕事の進行や結果は「良い」のが当たり前です。
そして「普通」と「悪い」は僅差で、たとえ「良い」であっても、褒めたりすることはあまりありません。(親や学校の先生にも言えます。)

ただし、ネガティブなことを直接的に言うこともあまりありません。

「それはどうなのかな」とか、「ちゃんと振る舞いましょう」と言うにとどまる範囲の表現になり、「あなたはこういうふうにダメだけど、こうすれば良くなる」という直接的な話はあまり積極的に話しません。

一方で、アメリカ人は、ビジネスについてのフィードバックをするとき、ネガティヴなことは率直に言います。
同時に、褒められるところは褒めて、ネガティブなことに関してはしっかりと改善点を言う。

たまに、ただ愚痴を聞かされている気がすることもありますが、「で、あなたはどうしたいの?」と聞けば、自身の考える改善点をあげてもらえそうです。

これまで多くの日本人が、日本と海外の間にある理解のハードルは、「日本人は英語がうまく話せないから」と思っていました。

そうではなく、外国の文化をちゃんと理解することこそが、円滑なビジネスをする上で役立つ能力になる得るのです。
英語力は大事ですが、それを上回る想像力が、これからもっと大切になってくるかもしれません。